あなたは、ただの友達だと思っていたはずの異性がいつの間にか、恋人になっていた経験はないでしょうか?あなたの知り合いにそういうケースの恋愛パターンは耳にしないでしょうか。
その間、いったいどういった気持ちの変化が起こったのでしょうか。
「好意」が変化して「愛」になったのでしょうか。それとも、ある時、全く別の感情が湧き出てきたのでしょうか?
恋愛尺度と好意尺度
恋愛尺度
サウスカロライナ大学のデイヴィスは、恋愛感情と好意感情は別物であると考えた。
恋愛感情を見える形にするために、様々なデータを集めて、以下の項目の恋愛尺度を作成した。
恋愛尺度の3つの項目
- 親和・依存欲求
- 援助傾向
- 排他的感情
恋愛尺度の具体例
上記の恋愛尺度を具体的に例えると次のようになる。
- 彼と一緒にいたい。/彼女がいないととてもつらくて夜も眠れない。
- 私は彼のためなら何を犠牲にしてもかなわない。
- 彼女を独り占めしたい。
好意尺度
好意尺度の3要素
- 好意的傾向
- 尊敬的傾向
- 類似的傾向
となっている。
カップルへの実験
恋愛カップルにこの両方の尺度で、交際者を評価してもらい、また、そのカップルそれぞれの人物にこの両方の尺度で、自身の友人について評価させた。
結果
その結果、恋愛尺度と好意尺度との間に顕著な結果が見られなかった。
つまり、恋愛と好意は区別されるという説は証明されたのであった。
男女の差
女性のほうが、男性よりも友情と愛情をはっきり区別していることもわかった。
男性は女性と親しく長く付き合っていると、そろそろ友情が恋愛感情に移行すると思いがちだが、女性は友情は友情、愛情は愛情としっかり区別しており、尊敬はしても、男女の仲ではないと考えている。
そのために男女間のすれ違いが起こりやすい。
参考資料
Davis, K. E. (1985). Near and dear: Friendship and love compared. Psychology Today, 19(2), 22-30.
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