今回は統計学的に
東北の稲作と四国の稲作を比較してみます。
東北は米どころとして
知られていますが、
その認識だけで
いいのでしょうか?
なお、今回は統計学の基礎知識がないと
厳しい内容になっているかもしれません。
あらかじめご了承ください。
東北の稲作データ
平成7年~平成12年の
平均収量は約550kg/10a。
標準偏差は約19となりました。
四国の稲作データ
平成7年~平成12年の
平均収量は約500kg/10a
標準偏差は約11となりました。
東北と四国のそれぞれの稲作の強み
つまり、上のことから、
東北は四国より反収が多いということを再認識できましたね。
1年あたり50kgも四国の稲作より多いことになります。
しかし、注目すべきは、
標準偏差です。
標準偏差がおよそ倍も異なります。
標準偏差はばらつきのデータ。
四国の稲作のほうが、
東北の稲作に比べて
安定していることがわかります。
改善目標
つまり、以下の改善が各地方で必要とされます。
東北の稲作では、
反収の増大ではなく、
反収の安定化が
今後望まれることとなります。
どのようにして、
高水準の反収で
安定させるかが課題です。
四国の稲作では、
反収の安定状態は維持しつつ、
反収の増加をしなければなりません。
もっとも、
四国では
あいかわらず暖地用の品種ではなく、
寒地米を採用しているケースもあり、
暖地米に切り替えるだけでも、
反収が増える可能性はあります。
四国出身の自分が言うのも
いかがなものかと思いますが、
難易度的には
四国のほうがクリアしやすくなっています。
まとめ
単純に反収が多い少ないで判断するのではなく、
他の統計学的指標を参考にしつつ、
農業経営を改善していく必要があるでしょう。
これからの農業はデータが
重要になってくるでしょうから、
しっかり統計学の学習もしましょうね!!
参考
農林水産省「米の生産費調査」(3)米の生産費の農業地域別・年次比較
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