食料自給率とは?
食料自給率は自国の食料で
どれくらいの国民の胃袋を
賄っているかをさしています。
食料自給率には、
品目別自給率と
総合食料自給率があります。
食料自給率の現状
食料自給率は以下のように推移しており、
全体的に低下してきています。
総合食料自給率の低下は、
作らなかったことよりも、
米の消費が減ったことが
一番大きい原因でしょう。
1965年次に比べて、
2010年次では
米の供給カロリーに占める割合が
ほぼ半分に低下しているからです。
食料自給率の推移の図
食料自給率の計算式
食料自給率の1つ、品目別自給率の計算式を見てみましょう。
次のようになっています。
品目別自給率=国内生産量/国内消費仕向量
(国内消費仕向量=国内生産量ー純輸出量ー在庫の純増量)
となっています。
つまり、
品目別自給率=国内生産量/(国内生産量ー純輸出量ー在庫の純増量)
とも表せます。
在庫の純増量を補足すると、
在庫が増加した場合は素直にマイナスすればいいのですが、
在庫が減少した場合は負の数-負の数であるので、
プラスをしてあげてください。
純輸出量も同様です。
食料自給率の3つの増減要因
国内生産量
増加した場合
国内生産量が増加した場合、分母も分子も同じ数大きくなります。

私も数学が苦手なので、上記のリンクを調べました。
これによると分母と分子に同じ数を足した場合、
分母より分子のほうが小さくなるのです。
よって、全体でみると、分子が小さくなったので、
分数は大きくなり
食料自給率は向上します。
減少した場合
国内生産量が減少した場合、
増加した場合とは反対に、
食料自給率の式の
分母も分子も減少します。
ということは、先ほどとは反対に、
分数全体は小さくなります。
つまり、
食料自給率は減少します。
純輸出量
増加した場合
純輸出量が多いということは、
輸入量より輸出量が多い場合といことです。
分母を減らす方向に純輸出量ははたらきます。
分母が小さくなっていくと、
分子が分母に比べて大きく見える
頭でっかちな分数になっていきます。
分数全体としては大きくなるということです。
つまり、食料自給率は向上します。
減少した場合
純輸出量が減少した場合というのは、
輸出量より輸入量が多いということです。
輸入量が多い場合、
純輸出量はマイナスとなります。
マイナスーマイナスは+なので、
純輸出量は分母を大きくする方向に働きます。
下半身強化型分数の完成です。
つまり、分数全体は小さくなります。
ということで、
食料自給率は低下します。
在庫の増減量
増加した場合
在庫が増えた場合は、
分数全体は小さくなるので、
食料自給率は向上します。
在庫が増えるということは、
在庫を増やしたという消費ですね。
簿記でストックが増えるときに
貸方に口座預金を記入するのと同じです。
減少した場合
在庫が減った場合は、
分数全体は大きくなるので、
食料自給率は低下します。
過去から現在に
食料を輸入したと考えれば、
「なるほど!」
と感じるかもしれません。
まとめ:食料自給率は何のために?
食料自給率を上げるためには、
- 国内生産量を増やす
- 輸入量より輸出量を増やす
- ひたすら在庫を増やす
の3つを行えば自ずと増えます。
極論を言えば、
いま、余っている米などを政府が
買い取り続ければ食料自給率は勝手に上がりますね。
今の流通量の3倍の米を買うと宣言すれば、
米の食料自給率は3倍になって、
穀物自給率も今より上がってしまいます。
しかし、それでいいのでしょうか?
結局のところ食べ物を他国に頼るということは、
国民の命を他国に預けることと変わりません。
一人で食べ物を作れなければ、
一人前とは言えないかもしれませんね。
参考資料
農林水産省 食料自給率とは?
(1)食料自給率の動向
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